Sundayカミデ “MY NAME IS!!!”
ワンダフルボーイズの中心人物Sundayカミデのソロ音源!青春群像私小説付きにてここに完成!
奇妙礼太郎がカバーして話題になった「君が誰かの彼女になりくさっても」につづきライブではたびたび歌われる隠れた名曲「天王寺ガール〜君だけのライフ〜」をセルフカバー!ピアノを中心としたミニマルサウンドの私小説世界が唄になりひろがる。
Sundayカミデ(サンデーカミデ)
2010 年結成の関西を拠点に活動する「マジであったことポップミュージック」を標榜するイカした 6 人組バンド「ワンダフルボーイズ」のリーダーでボーカル。 奇妙礼太郎が定番カバー曲としている「君が誰かの彼女になりくさっても」の オリジナルシンガーでもあり、この他にもソロに収録されている「 天王寺ガール〜君だけのライフ〜」「 子犬のちび」も含めSundayカミデの作詞作曲の曲を多数カバー中! 大阪を中心にリスナーを拡大中!、せつない青春ソングを中心に、バンド/ワンダフルボーイズやソロ /Sundayカミデ、奇妙礼太郎との臨時ユニット、そしてしゃべりだけのイベント「バンドマンすべらない話」での活躍など幅広く活動中!
@sundaykamide からのツイート
Sundayカミデがお送りする毎週月曜日のUst番組「マンデープリマ」
CoverArt&Dsign:阿野義和
今回のCDには下記の文庫本が付いてきます!!読むものを引き込むSundayワールド、マジであったこと文庫本!
文庫本;タイトル「あし」
19歳の高校三年生の大阪青春グラフィティ、青い、ひたすらに青い春がここに綴られて完成!
「あし。 僕のあし。 何回も、折ったり切れたり、伸びたり離れたりした。
高校生の頃、大会の2週間前に前十字靭帯を断劣させてしまい、何もかも、あきらめてグ ラウンドでボーッとしてたら、監督が近づいて来て、ボロボロのメモ用紙を渡された。
そこには、電話番号と住所がなぐり書きされてた。
「なんすか、これ?」
不機嫌な顔で監督にゆうと、
「試合に出たかったら、いけ。」
監督は言った。
お前の足は、行くしかない。と監督はつけ加えた。」
電話番号と住所だけ。
ボロボロのメモ用紙を、ジャージのポケットに入れて、クラブの練習を途中で抜けて駅に
向かった。
自転車に乗って。
左足でこいだ。
駅に着いて、駅員さんにメモを見せた。
乗り継ぎと降りる駅を教えてもらい、電車に乗った。一時間くらい。どんどん知らない街
へ電車は向かった。
(あし1 より)
家に久しぶりに帰ってきた。 入院3週間。
色々な事があった。毎晩脱走を繰り返しラーメン屋に夜中入ったり、担当の看護婦さん
と、夜中に病室でデザートパーティを何回もひらいたり。隣のベッドのバレー選手の彼女
に、何かと相談されたり。
毎日楽しかった。
けど家に帰れて嬉しかった。 もう、松葉杖なしでなんとかゆっくり歩けるようになっていた。 入院中、休んでたラーメン屋のバイトを再開するために、店に電話した。 「もう、ようなったんか?無理せんでえーねんで。ま、いけんねやったら、明後日から来 て。2日くらい休み。」
店長。
相変わらずいー人だった。
僕はそのラーメン屋で、チャーハン担当だった。 初めてその店に面接で行った時に、店長がチャーハンを作ってみろ。と言って、僕に チャ ーハンを作らせた。
僕は、自分なりに一生懸命作った。
「うまいな。前どこの店で働いててん?」
鴻池の中華レストランです。僕は、少し緊張しながら答えた。
「おぅ、あそこか。わかった。明日からおいで。」
店長は僕に、チャーハンを任せると言った。 それから、僕はその店でチャーハンだけを作る人になった。 僕は久しぶりにバイトに行ける事が嬉しかった。チャーハンをまた作れる。 2日ゆっくりして、僕はバイト先のラーメン屋に向かった。 家からバイクで15分。ラーメン屋に近づくと、店の前に明らかにヤクザ風の男の人が4人 うろうろしてた。」
(あし23 より)
ヘトヘトだった。
何回も倒れた。途中、本当に無理かも知れないと思った。 けれど、師匠は明らかに手加減していた。
僕は鼻血が出てた。
「お前、センスないな。」 師匠は、息ひとつ上がってない澄ました顔で言った。 僕は、 息苦しくて何も答えれなかった。 ただ1分間のスパーリングを終えて、ハーハー荒い息だ けをしていた。 「負けるかもよ。そんな事では。」
師匠は続けた。
負ける訳にはいかないと強く思いたかった。 けれど、体中が痛くて何も考えれなかった。
「まだまだやろ!」
師匠は言った。
それから何度もスパーリングは続いた。
そして力つきた。
僕は仰向けになって、少し涙が出ていた。 力尽きるとは、この事かと体中の痛みを感じながら、空を見てた。 「ラグビー面白い?」 師匠は、グローブをバッグにしまいながら聞いた。
「面白いで」
僕は空を見ながら答えた。 「明日は俺にラグビー教えてくれ。」 師匠が言った。 「いーけど。なんで?」
「月謝の代わり」
師匠が言った。
その変わり、お前が2週間後の決闘に圧勝出来るようにしたる。 そう言って師匠は、大き なバッグをかついで、家に帰って行った。
2週間がたった。 僕は、決闘をする予定の相手の家の前に立っていた。
(あし52 より)
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