ELEKIBASS×空中カメラ ニッチポップ試聴会・中編

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ELEKIBASS サカモト 2枚目 Os Mutantes/Mutantes

 

サカモトイギリスの音楽を、日本人が解釈して、ブリティッシュマナーでJPOPにしたL-Rに続いて、ビートルズの音楽を、ブラジルで解釈したバンド、Os Mutantes」

JP「確か、新宿のどこかのレコ屋のポップが、ビートルズへのブラジルからの返答、だったっけかな?」

サカモト「僕らは最初、オブモントリオールにツアー中に教えてもらったんだよね。最初聴いた時、言葉がポルトガル語で単純に違和感を感じたんだよね、しかもサイケデリック感が強すぎて、最初はビートルズの感じがあまりわからなくて、苦手だったなかも。でもビートルズを好きな人たちが、ブラジルで解釈したらこうなって、しかも、それを日本人が聴く。英語歌詞よりもさらに、何歌ってるかなんてわからない。それだけにサウンドがダイレクトに耳に入ってきて、どんどん聴くたびに好きになっていったな。一枚目から三枚目ぐらいまでがポップで聴きやすくて、好きだね。」

JP「このバンドの面白いのは、ストーンズのリフをいきなり弾き出したりするよね、それもリスペクトを込めたオマージュな感じで。」

サカモトポップミュージックって、オマージュの世界でもあって、そういうのを、いかに軽快にやるか、って重要な気がするね。

田中「確かにそうですね、逆になんか、オリジナルですよって感じで、パクってたりしすぎていると、なんか怪しいというか、かっこ悪く思ったりしますしね笑。」

JP「さっきのL-Rなんかも一種のオマージュだったりするもんね、L-Rは嫌味に聞こえないのがすごいね。あ、あとこのバンドはファズギターの音色が本当にいいんだよ、ギンギンのファズギター!

 

 

空中カメラ中村 2枚目 The Ruby Suns/Sea Lion

 

 

中村「このバンド、国どこだったけかな?、このバンド、なんかリズム隊がドカドカ鳴らしている少しハードなイメージに、トイポップ感があるんですよ。

田中「そうそう、オブモントリオールの宅録曲の感じとかもあって、オブモントリオールをさらにトイポップにした感じだと思います。確か2000年代のバンドで、7人ぐらいのバンドですね、アニマルコレクティブとかと同じ時期じゃなかったかな、、」

中村「ライブ動画見ると、ライブやっているのメンバーが2人だったり、一人だったり、ボーカルがフロアタム叩きながら歌ってたり、なんかよくわからない感じが面白いんですよ。」

田中「あ、ここのアレンジって、2000年代のアレンジじゃない?60年代、70年代、とかのアレンジってあるじゃないですか?最近僕は2000年代の音、アレンジがなんとなく見えてきたって感じするんですよね。」

サカモト「なるほどね、2000年始まって、16年経ったからね笑、あ、僕はみんなで歌っているこの感じ好きだな〜。」

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ELEKIBASS JPの2枚目 Casper and the Cookies/Modern Silence

 

サカモト「このバンドは一時期オブモントリオールにギターで参加しているジェイソンネスミスのバンドなんだけど、サイケバンドってよりは、テレヴィジョンとか、エレクトリック・ライト・オーケストラの感じで、エレクトリック・ライト・オーケストラのジェフ・リンの流れのビートルズマナーみたいなのを持っているバンドの気がするな。」

JP「僕らがアメリカツアーの時にELEKIBASSにベースで参加してくれたり、レコーディングやってくれたりと、とにかくいい人なんだけど、演奏もさることながら、聴く方も音楽めちゃくちゃ詳しいんだよね。」

サカモト「ジェフ・リンってアフタービートルズだけど、いい意味でアメリカンというかロック色が強いというか、良し悪しではなくて、カラッと乾いていて、Casper and the Cookiesはさらにその系譜を受け継いている気がするな。」

田中あ、なんかわかります、僕はそこが好きなポイントでもありますね。

 

空中カメラ 田中の2枚目 Gorky’s zygotic Mynci/Tatay

 

田中「まさに“サイケデリック”って感じのバンドなんですが、日本盤がavexから出てたりして、イメージだけの話ですけど、わけわかんねーとか思ってたんですが、、、あれ?そういえば最初、どうやって知ったんだろうな?」

サカモト「そもそもレコード屋とか巡ってレコード掘りに行ったりするの?そこで見つけたとか?」

田中「レコードはあまり掘ってないですけど、放課後にCD中古屋とかはよく行っていましたけどね、そうだ、Super Furry Animalsを先に知って、ウェールズ(地方)つながりで、知ったんですよ。思い出した。そうだ、曲名にケビン・エアーズって曲があるんですよ。

JP「えー、聴きたい!、好きなんだね、きっと。どういう曲なんだろう?」

サカモト「O Carolineって曲もあるね、あれ?これロバート・ワイアットのマッチング・モウルの曲のカバーかな?」

JPあ、そうだね、ケビン・エアーズって曲名といい、O Carolineのカバーといい、Gorky’s zygotic Mynciはよくわかってるね笑。

中村「この打ち込みのリズムは揺れが独特ですね、なんだろ?カシオトーンとかのリズムなのかな、これがいいですね。」

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ELEKIBASS サカモトの3枚目 EMITT RHODES/Mirror

 

サカモト「もう、これ、ビートルズのポール・マッカートニーそのまんまと言っても過言じゃないもんね、いやーつくづく自分はビートルズの呪縛から逃れられないんだね、自分は笑。この余計なことをせずに、メロディとコーラスワークで聴かせる、みたいなシンプルなアプローチが特徴かな。」

 

田中サカモトさんとか、現代でこれをやっている人いたらどう思います?

サカモト「そう言われると、なんか先入観で聴いちゃっているところもあって、楽曲を冷静に判断できない気もする、けど、なんだかんだ好きだと思うけどね。」

中村「僕、単純に羨ましいですけどね、シンプルに楽曲でここまで持ってこれるのは。空中カメラはいろいろ音を入れてしまうので。」

田中「僕はまだごちゃごちゃしているアレンジとかが好きで、ビートルズも、そういう部分のビートルズが好きなんですよね。

JP「なるほどね〜。」

 

空中カメラ 中村の3枚目 Todd Rundgren/Something / Anything

 

サカモト「Todd Rundgrenって世間的に、知名度はニッチになるんだろうかね?、いわゆる日本で日常生活で知られているわけではないじゃない?」

JP「音楽界の大御所だけどね。」

田中「Todd Rundgrenもエレクトリック・ライト・オーケストラもなんかそういうくくりから少し漏れていて、ロックの人からは、ポップだと思われてるし、ポップの方からも宙ぶらりな感じがして、存在がまさにニッチと言っていいんじゃないでしょうかね?、いや、セールス的には有名ですけどね笑。」

サカモト「代表曲、I Saw The Lightとか、本当シンプルアレンジだよね。」

JP「いろんな人がカバーしているけどTerry Hall のI Saw The Lightのカバーが秀逸だよね。」

中村「このアルバム全部一人で多重録音していてるんですよね、最後の方だけバンド録音ありますけど。この人もなんだかんだ音をたくさん入れたがりますよね。」

サカモト「確かに、でも、その中にシンプルなポップソングがひょこって現れるのが、なんか聴きやすいんだよね。アルバム全体ではごちゃごちゃしているけど。」

JPI Saw The Light、いい曲だよね、単純に。

サカモト「これはビートルズの影響ってあるのかね?」

中村「逆にビートルズの影響はやめとこうというのを感じますね、山下達郎初期やシュガーベイブのソングスみたいにあえてやってない、70年代の洗練されたAORというか、AORまで洗練されていないけど。」

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ELEKIBASS JPの3枚目 Jonathan Richman/Modern Lovers Live

 

JP「シンガーソングライターのJonathan Richman、カルトヒーローだと思うんだよね、映画の“メリーに首ったけ”で、要所要所ストーリーテラーみたいに出てきたりもするんだよね。」

サカモト「ドラムがスタンディングドラムセットで、Jonathan Richmanのガットギターというシンプル構成で、今までの話にできてたような、サイケデリックさや、ギミックみたいなのは皆無で、すごくシンプルなんだよね。」

JP「アルバムのタイトルも面白くて“僕ジョナサン” I, Jonathan (1992) “ジョナサンはアメリカン” Jonathan Goes Country (1990) “ジョンサン、歌う” Jonathan Sings! (1983)とか自分の名前をよく入れるんだよね笑。しかも一番有名曲”Egyptian Reggae”がインストっていう笑。

田中「なんか、ニルソンみたいですね。」

JP「”ICE CREAM MAN”って曲、この曲はアンコールが8回あって、それも面白いんだよ。日本にもよく来日してて、ハイロウズの甲本ヒロトさんがJonathan Richman大好きなんだよね。Jonathan Richmanは元々ルー・リードのことが大好きで、追っかけだったらしいんだよね。あ、今3回目のアンコールだね笑」

中村「本当に、コード進行も超シンプルですね」

 

 

空中カメラ 田中の3枚目 たま/ろけっと

 

田中「たまです、4枚目ぐらいのアルバムですかね。メンバーみんな曲作ってて、アレンジバリエーションもあって、意外とビートルズの影響がすごいと思うんですよね、まあ、まずポップスとして曲がいいんですよね。この曲なんてビートルズの“エリナー・リグビー”みたいじゃないですか。

サカモト「何よりも、たまってもしかして一番、空中カメラっぽいかもね。」

田中「そうですね、滝本さんや柳原さんが作る曲は空中カメラっぽいかもしれません、日本の寺山修二さんとかのおどろおどろしさの感じがある知久さんの曲は少し違うかもしれません。」

JP「へー、たまってこんな感じなんだね」

サカモト「さよなら人類が印象強いもんね」

田中あのおかげで、あれだけ自由に活動できたんじゃないんでしょうかね。1stであの曲ですしね。こういう感じって何に近いんですかね?たまって何かただのアングラ日本音楽って感じから、一つなんか抜けているんですよね、そこが好きなんですよ」

 

続く、、、、、、後半(前編はこちら

こちらもどうぞ

第二回前編

第二回後編

 

web告知用

2016.04.24.sun 六本木Varit. grand opening party!
“WaikikiRecord presents 「ニッチポップサンデー」”
open/start 18:00/18:30
add/day 2,000/2,500 +1drink
出演:ELEKIBASS/空中カメラ
DJ:JP&sakamoto(ELEKIBASS)/空中クルー(空中カメラ)

チケット
 一般発売e+
六本木VARIT.電話予約3/12(土)~4/23(土)(15:00~20:00)03-6441-0825
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*入場は先着順となりますのでご了承下さい。
date: 2016-03-24 | Category: 対談 | No Comments »

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